人事コンサルタントのお仕事日誌

人事労務管理のコラムとFPエッセイ

ビットロッカーにご用心

仕事をしていると、日々、時間を取られるのが迷惑メールの処理です。迷惑メールと気づかないまま、誤って添付ファイルを開いたりすると、「ランサムウェア」のような不正なプログラムによって、パソコン内のデータが暗号化されたりします。犯人が身代金とし…

減り続けるおカネの価値

令和のコメ騒動が続いていますが、コメ以外の食料品の値上がりも続いています。2025年6月の日本の物価上昇率は3.3%で、先進国の中で最も高くなっています。 インフレの原因の一つは、前の日銀総裁による異次元の金融緩和によって、おカネが大量にバラまかれ…

広がりを見せる「静かな退職」

最近の職場では「静かな退職」という働き方が広がっているようです。これは実際に退職はしていないものの、会社や仕事とは距離を置き、心理的には退職した人のような働き方をしている状態を指します。「静かな退職」を選んだ社員は、余計な仕事はせず、残業…

指示待ち社員の解消法

バレーボールの元全日本代表の 益子直美 さんが、「監督が怒ってはいけない」という少年少女のスポーツ大会の普及に取り組んでいます。この大会の目的は勝つためではなく、子供たちが楽しく、のびのびとプレーすることにあります。 益子直美さんそのため試合…

会社がAIを活用する際に気をつけるべきこと

対話型の生成AI、ChatGPTが登場して2年が過ぎました。個人で使ってみた人は多いでしょうが、会社での利用状況はいかがでしょう?昨年に行われたマイクロソフトとLinkedInによる調査によると、日本における知的労働者の生成AIの利用率は32%で、世界平均の75%…

ディープシークの登場で人工知能はどう変わるのか

中国の新興企業が開発した人工知能、「ディープシーク」(deepseek)が注目を集めています。米国企業の人工知能よりも開発期間が短く、コストも安い上、性能は遜色がありません。心臓部であるソースコードも公開されていて、誰でも自由に改良して利用するこ…

帰って来たトランプ大統領

トランプ政権が発足しました。今回、トランプ氏は返り咲きのため、任期は4年で再選はありません。しかし残された時間は実質的に2年しかありません。2年後には議会の中間選挙があり、ここで与党共和党が大敗すると、政権はレイムダック(死に体)になり、…

年の瀬に感じる時の流れ

年末には何かと今年1年を振り返りますが、人は年齢を重ねるに連れ、時の流れが早くなるようです。その理由として年齢が上がるほど、1年の割合が下がるためという説があります。10歳の子供にとっての1年は10%ですが、50歳の人にとっては2%に過ぎません…

トランプ大統領の復帰で私たちが備えるべき事とは

アメリカ大統領選挙の結果、トランプ氏の返り咲きが決まりました。今後アメリカは、国内では分断と対立が深まり、外交では孤立化が進みそうです。 そして経済ではインフレの再加速が懸念されます。トランプ氏が訴えていた減税、関税の引き上げ、移民の流入規…

中華系経営者とのつき合い方

熊本では、台湾の大手半導体メーカーTSMCの操業をきっかけに、中華系経営者と関わる日本人も増えている。中華系の経営者と渡り合っていくには、彼らがビジネスをどのように捉え、どのように事業を運営しているのかを知っておくのが賢明だ。複数の米国人の教…

日米で続きそうなインフレ

アメリカの大統領選挙と議会選挙が間近に迫って来ました。誰が大統領になるか、そして議会の勢力がどうなるかは、世界の経済、外交、安全保障に大きな影響を与えます。経済政策を巡って共和党のトランプ候補は、減税や移民の流入規制、関税引き上げ、国内の…

人間が人工知能に使われる日

日米で株式相場が最高値を更新したことが話題になっている。株価上昇の背景には人工知能への期待がある。誰でも利用可能な人工知能は数カ月単位で新しい機能が追加され、スピードや精度も高まっている。このままのペースで進歩すれば、人間の能力を超える日…

株価急落から得た教訓

ここの所、日本の株式市場や為替市場が乱高下しています。きっかけは日米で相次いだ想定外の出来事です。まず日銀が7月31日、多くの市場関係者が予想していなかった金利の引上げに踏み切りました。次いで8月2日、米国で雇用統計が発表され、ここで失業率が予…

おカネとの上手なつき合い方

人付き合いと同じくらい難しいのがおカネとのつき合い方だ。ベストセラー「サイコロジー・オブ・マネー」(Psycology of Money)の著者、モーガン・ハウセル(Morgan Hausel)は、お金と上手くつき合うには頭の良さよりも、行動が大切だと説く。 モーガン・…

人生には分散が欠かせない

今年のゴールデンウィークに海外旅行をされ、円の安さを痛感された方も多いのではないでしょうか円安の直接の原因は日米の金利差と言われていますが、その背後には複数の構造的な要因があります。そのため今後も円安の傾向は続き、輸入品の価格上昇を通じて…

なぜ経済格差は広がるのか?

日米の株式市場では主な株価指数が史上最高値を更新し活況を呈しています。しかし、上昇しているのは人工知能や半導体といった一部の銘柄に偏っています。こうした偏りは個人の所得にも見られます。国民所得全体に占める上位10%の人たちの所得割合は米国で…

米国に息づく日本の伝統思想

アメリカ大統領選挙の序盤のヤマ場と言われる「スーパーチューズデー」が終わりました。この結果、秋の大統領選挙は現職のバイデン大統領とトランプ前大統領の間で争われることがほぼ決まりました。「もしトラ」と言われるように、もしトランプ前大統領が再…

仕事に必須のスキルになる人工知能

連日のように人工知能(AI)についての話題を見聞きします。そして誰もが仕事で人工知能を使う日が間近に迫って来ました。今年に入りマイクロソフトは看板ソフトであるOFFICE 365で人工知能「CharGpt」が使える「Copilot」(コ・パイロット=副操縦士という…

逆境に負けない心の持ち方

この度の能登地方を中心にした地震によって被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。できるだけ早く、元の暮らしができることを祈っています。 最近は自然災害や事件・事故だけでなく、技術革新によっても生活や仕事を取り巻く環境が一変する時代を…

年金制度の将来を予測する財政検証

来年、2024年は公的年金の健康診断とも言える 財政検証 の結果が公表されます。現在、厚生労働省の審議会では、年金保険料を支払う期間の延長や、短時間労働者を中心に厚生年金への加入を進めるといった案が議論されています。より長い期間、年金保険料を払…

インフレに打ち勝つ経営とは

日銀は11月の金融政策決定会合で、さらなる長期金利の上昇を容認する姿勢を打ち出しました。そして来年の春闘で一層の賃上げが見込まれることが確実になれば、次はマイナスにしている短期金利の引上げに向かうと予想されています。これまで日銀は賃金上昇を…

債券投資の魅力を探る

NISA での資産運用や 、iDeCo での老後の備えの中心は株式への投資だが、リスク=値動きの大きさゆえ、株式投資に二の足を踏む人も多い。また仮に株式投資を続けていても、定年が視野に入ってくる年齢に差し掛かると、リスク資産の株を持ち続けることが不安…

iDeCoとNISA 活用時のキーワード

将来の年金資金を用意したり資産拡大を目指す手段として、あるいは長期化するインフレに対する資産防衛の観点から、iDeCoやNISAが注目されています。これら2つの目的は違いますが、自ら選んだ投資商品を金融市場で運用するという点は同じです。今回はiDeCo…

iDeCoとNISAの使い分け

来年、2024年から新しい NISA(少額投資非課税制度)が改正されることになり、大きな注目を集めている。NISAと同じような制度として iDeCo(個人型確定拠出年金)もある。2つとも老若男女、職業を問わず利用できる制度であり、自分で資金運用する点でも似通…

中国経済減速のウラ事情

各種の報道によれば、中国の経済が減速を続けているようです。大きな原因はGDPの3割を占めるとされる不動産セクターの不振です。ここ数年、中国ではリーマンショックやコロナ対策などで膨大な資金を供給したため、不動産価格の上昇が続いていました。過熱し…

捨て去ることで道が開ける

中古自動車の買取販売のビックモーターが揺れています。保険金の不正請求に加え、環境整備 と称する活動で店舗前の樹木に除草剤を使って枯らしたことも問題になっています。 この「環境整備」を指導していたのが株式会社武蔵野の代表、小山昇氏と言われてい…

成果を上げるために必要なこと

中古車の買取販売のビックモーターが揺れています。保険金の不正請求に加え、「環境整備」と称する活動で、店舗前の樹木を枯らせたことも社会問題になっています。 この環境整備を指導したのは武蔵野という会社の代表、小山昇氏と言われていますが、環境整備…

これからの働き方を先取りしたG7サミットの舞台裏

5月に広島で開催されたG7サミットは、ウクライナのゼレンスキー大統領が飛び入り参加したこともあり、世界中から注目を集めました。 このサミットを報道する国際メディアセンターでは、世界各国の報道関係者や記者向けに食事が提供されました。そこで調理…

インフレ時代に向けた準備をしよう

日経平均株価が90年代のバブル経済崩壊後の最高値をつけ、注目を集めています。 この背景には、①予想以上に日銀による低金利政策が続きそうなこと、②東証による上場各社に対するPBR(株価純資産倍率)改善要請、③円安を背景にしたインバウンド需要の高まりや…

新札の透かしを通して見えて来る不安心理

キャッシュレス決済が広がり、現金を使う機会は減りつつある中、日銀は来年(2024年)、新札を発行します。1万円札の肖像は渋沢栄一に変わり、5000円札は津田梅子、1000円札は北里柴三郎になります。 日銀が約20年ぶりに新札を発行する理由としては、偽造防…